論文 - 中迫　雅由

Crystallographic characterization by X-ray diffraction of the M-intermediate from the photo-cycle of bacteriorhodopsin at room temperature

M. Nakasako, M. Kataoka, Y. Amemiya and F. Tokunaga

FEBS Letters Vol. 292   73-75 1991年

研究論文（学術雑誌）, 共著, 査読有り

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光駆動プロトンポンプであるバクテリオロドプシンにおいては、光反応中間体Ｍがその機能発現上最も重要である。Ｍ中間体を高効率で蓄積可能なアルギニン処理バクテリオロドプシンのＸ線回折実験を光照射下で行い、光照射前後での回折強度変化を見出した。さらに、フーリエ解析を行うことで、バクテリオロドプシンを構成する７本の膜貫通へリックス内、プロトンの輸送経路と考えられる領域を構成するへリックスにおいて構造変化が見出された。

Quaternary structure of pea phytochrome I dimer studied with small-angle X-ray scattering and rotary-shadowing electron microscopy

M. Nakasako, M.Wada, S. Tokutomi, K. T. Yamamoto, J. Sakai, M. Kataoka, F. Tokunaga and M. Furuya

Photochemistry and Photobiology Vol. 52   3-12 1990年

研究論文（学術雑誌）, 共著, 査読有り

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コントラスト変調法を用いたＸ線小角散乱実験とロータリーシャドウイング電子顕微鏡法によって、高等植物における光形態形成反応の初発反応を担う光受容蛋白質フィトクロムの低分解能四次構造モデルを提案した。本論文では、構造モデル構築に至る実験と解析の詳細を報告した。構造モデルでは、光受容ドメインが扁平な楕円体、相互作用ドメインが円盤で記述され、それらドメインのフィトクロム２量体内での相対配置が明らかにされた。

Structural study on M-intermediate of bacteriorhodopsin with X-ray diffraction technique at low temperature

M. Nakasako, M. Kataoka, F. Tokunaga and Y. Amemiya

“Molecular Physiology of retinal Proteins” (Hara. Ed.) （Academic Press）  1989年09月

共著, 査読有り

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高度好塩菌の光駆動プロトンポンプ・バクテリオロドプシンの光反応において機能発現上最重要な中間体Ｍの構造情報を得るため、室温下で数ミリ秒しかない同中間体の寿命を低温トラップによって延長し、低温Ｘ線回折実験を試みた。

Structural study on solubilized bacteriorhodopsin with small-angle X-ray scattering

M. Kataoka, M. Nakasako, F. Tokunaga and T. Ueki

“Molecular Physiology of retinal Proteins” (Hara. Ed.) （Academic Press）  1989年09月

共著, 査読有り

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Ｘ線小角散乱実験における新たな実験手法としてコントラスト変調と重原子修飾の併用法を定式化し、可溶化膜蛋白質バクテリオロドプシンの溶液中での高次構造解析に適用した。

Arginine remarkably prolongs the lifetime of the M-intermediate in the bacteriorhodopsin photocycle at room temperature

M. Nakasako, M. Kataoka and F. Tokunaga

FEBS Letters Vol. 254   211-214 1989年08月

研究論文（学術雑誌）, 共著, 査読有り

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高度好塩菌の光駆動プロトンポンプであるバクテリオロドプシンにおいては、光反応中間体Ｍがその機能発現上最も重要であり、Ｍ中間体の構造解析のためにはその長寿命化が不可欠である。われわれは、室温下で数ミリ秒しかない同中間体の寿命を数秒まで延ばすことのできるアルギニンを用いた処理を発見した。論文ではその処理手順、分光学的およびＸ線回折実験によるアルギニン処理後の試料の特徴について報告し、アルギニンのグアニジウム基が寿命延長への寄与を示唆した。

A model for the dimeric molecular structure of phytochrome based on small-angle X-ray scattering

S. Tokutomi, M. Nakasako, J. Sakai, M. Kataoka, K.T. Yamamoto, M. Wada, F. Tokunaga and M. Furuya

FEBS Letters Vol. 247   139-142 1989年04月

研究論文（学術雑誌）, 共著, 査読有り

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Ｘ線小角散乱実験と電子顕微鏡法によって、高等植物における光形態形成反応の初発反応を担う光受容蛋白質フィトクロムの低分解能四次構造モデルを提案した。本論文では、構造もモデルの概要について報告した。

Sructural information on proteins obtainable from small-angle X-ray scattering with heavy atom labeling. application to solubilized bacteriorhodopsin

M. Kataoka, M. Nakasako and F. Tokunaga

Journal of Applied Crystallography Vol. 21   355-362 1988年

研究論文（学術雑誌）, 共著, 査読有り

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放射光Ｘ線を利用した高精度の小角散乱実験における新たな解析手法として、従来のコントラスト変調と重原子修飾の併用法を定式化し、同併用法が蛋白質会合体の高次構造情報抽出に有効であることを見出した。さらに、同併用法を可溶化した膜蛋白質バクテリオロドプシンの溶液中での高次構造解析に適用し、同可溶化蛋白質が溶液中で３量体として存在することを示唆した。

Small-angle X-ray scattering studies on the macromolecular structure of the red-light-absorbing form of 121 kDa pea phytochrome and its 114 kDa chromopeptide

S. Tokutomi, M. Kataoka, J. Sakai, M. Nakasako, F. Tokunaga, M. Tasumi and M. Furuya

Biochimica et Biophysica Acta Vol. 953   297-305 1988年

研究論文（学術雑誌）, 共著, 査読有り

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高等植物における光形態形成反応の初発反応を担う光受容蛋白質フィトクロムの高次構造、特に、溶液中での会合状態をＸ線小角散乱実験によって明らかにした。測定で得られた慣性半径と電子密度の自己相関関数から、溶液中で2量体として存在する分子の大きさを類推した。