論文 - 藪下　聡

Valence Photoionization and Autoionizing States of Acetylene Studied by the Complex Basis Function Method in the Random Phase Approximation

安池智一、藪下 聡

Chemical Physics Letters, 316    257-265 2000年01月

共著

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アセチレンの光イオン化断面積の13.3 eVにおけるピークの帰属を行うため、RPA近似における複素基底間数法により、チャネル結合を取り入れた断面積の計算を行い、そのピークが Rydberg 型の自動イオン化状態によるものであることを明らかにした。

Quantum Chemistry Literature Data Base, Supplement 18, Bibliography of Ab Initio Calculations for 1998

松澤秀則、藪下聡、長嶋雲兵、鷹野景子、本多一彦、青柳睦、橋本健朗、古賀伸明、松下叔夫、小原繁、山本茂義、山辺信一、細矢治夫

Journal of Molecular Structure, (THEOCHEM),494-495    1-878 1999年12月

共著

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１９９８年発行の量子化学の非経験的分子軌道の波動関数を記載している論文、４８３２件の文献を収集・編集・データ化し本論文に発表した。また本データを既存のデータベースに追加し、１９７８年よりの総件数は４６０９４となった。

Simple SCF Method with Spin-orbit Interaction: SOSCF Method

高橋修、斎藤昊、藪下聡

International Journal of Quantum Chemistry, 74    515-530 1999年07月

研究論文（学術雑誌）, 共著

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スピン軌道相互作用を含む制限型開殻SCF法の定式化を、LS結合とjj結合で行った。この方法では、原子や対称性の高い分子の計算が簡単に行なえる。ほとんどのpブロック典型元素に応用し、LS結合からjj結合へ結合様式が変化する様子を調べた。

Spin-Orbit Configuration Interaction Using the Graphical Unitary Group Approach and Relativistic Core Potential and Spin-Orbit Operators

藪下 聡、Zhiyong Zhang, Russell M. Pitzer

Journal of Physical Chemistry, A103    5791-5800 1999年07月

研究論文（学術雑誌）, 共著

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グラフィカルユニタリー群(GUGA)と相対論的内殻ポテンシャルおよびスピン軌道演算子を用いたスピン軌道配置間相互作用法の効果的な定式化を行った。この方法は特に、重原子系の電子状態を効率良く計算する方法として大変有用なものである。

Ionization Energies and Bonding Scheme of Multiple-Decker Sandwich Clusters : Mn(C6H6)n+1

安池智一、藪下聡

Journal of Physical Chemistry, A103    4533-4542 1999年05月

研究論文（学術雑誌）, 共著

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バナジウムなどの前期遷移金属とベンゼンが１次元的に交互に積み重なったサンドイッチ化合物の量子化学計算により、金属原子、ベンゼン分子のフロンティア軌道間の相互作用で生じるクラスターの軌道が擬１次元的に非局在化し、特徴的なイオン化エネルギーのクラスターサイズ依存性が、その特異な１次元構造に由来することを明らかにした。また光吸収スペクトルのサイズ依存性や磁気的性質等も議論した。

ＱＣＬＤＢの過去、現在、未来

青柳睦，小原繁，古賀伸明，鷹野景子，長嶋雲兵，橋本健朗，細矢治夫，本多一彦，松澤秀則，松下叔夫，藪下聡，山辺信一，山本茂義

JCPE Newsletter  （ 10(4) ） 12-22 1999年03月

共著

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我々が作成している量子化学文献データベース（ＱＣＬＤＢ）の20年の過去を振り返り、どの様な経過で現在のように広く世界中の研究者に利用され、収録件数が41262件にもなったのか詳細を述べた。またこれまでの量子化学の発達と、情報ネットワークを含む計算機環境の急激な発展を踏まえ、ＱＣＬＤＢが将来どうあるべきかについて、我々が議論している内容について発表した。

Potential Energy Curves of ICl and Non-adiabatic Interactions Studied by the Spin-orbit CI Method

藪下聡

J. Mol.Str. (THEOCHEM), 461-462    523-532 1999年03月

単著

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ICl分子の励起状態における非断熱過程を調べるために、大規模なスピン軌道CI計算を行った。Ω＝0+の５状態について３ケ所で回避交差が認められ、それぞれにおける交差パラメータを求めた。Landau-Zenerの非断熱遷移確率を求め、これまでなされた多くの実験結果を理論的に解析した。

Ionization Energies and Bonding Scheme of Multiple-Decker Sandwich Clusters:Mn(C6H6)n+1

安池智一，藪下聡

J.Phys.Chem.A, 103   4533 - 4542 1999年

共著, 査読有り

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遷移金属とベンゼンからなる多層サンドイッチクラスターＭn(Ｃ6Ｈ6)n+1のイオン化エネルギーが顕著なサイズ依存性を示す原因を量子化学計算で調べたところ、金属のｄｄ軌道からベンゼンのＬＵＭＯへの電子の非局在化が強く起こり、ＨＯＭＯの準位がサイズに依存するためとわかった。またこの非局在化が金属とベンゼンの間の化学結合の主原因となり、フェロセンの場合の結合様式とは異なっていること、過去の類似化合物の励起スペクトルのサイズ依存性も、同様に説明出来ることなどが分かった。

Quantum Chemistry Literature Data Base, Supplement 17, Bibliography of Ab Initio Calculations for 1998

J.Mol.Str. (THEOCHEM)    456-457 1998年12月

共著

Quantum Chemistry Literature Data Base, Supplement 17, Bibliography of Ab Initio Calculations for 1997

松澤秀則、藪下聡、長嶋雲兵、鷹野景子、本多一彦、青柳睦、橋本健朗、古賀伸明、松下叔夫、小原繁、山本茂義、山辺信一、細矢治夫

J. Mol.Str. (THEOCHEM), 456-457    1-732 1998年12月

共著

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１９９７年発行の量子化学の非経験的分子軌道の波動関数を記載している論文、４４０６件の文献を収集・編集・データ化し本論文に発表した。また本データを既存のデータベースに追加し、１９７８年よりの総件数は４１２６２となった。

Spin-orbit CI Study on Multiplet Terms of Trivalent Lanthanide Cations

真山英二、小林弘昌、藪下聡

J. Mol.Str. (THEOCHEM),  （ 451 ） 189-204 1998年09月

共著

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３価のランタノイドイオンのスピン軌道分裂エネルギーを３種類の相対論的有効内殻ポテンシャルを用いて計算しその特徴を比較した。基底電子配置の分裂エネルギーについては、３種類とも良好な結果を与えたが、電子項が異なる状態への励起エネルギーは大きな誤差を含んだ。これは、内殻の５p殻の分極がかなり大きいことに由来する。またランデの間隔則がどの程度ランタノイドイオンで成立するかも調べた。

Quantum Chemistry Literature Data Base, Supplement 16, Bibliography of Ab Initio Calculations for 1996

藪下聡、松下叔夫、長嶋雲兵、小原繁、鷹野景子、青柳睦、本多一彦、橋本健朗、古賀伸明、松澤秀則、山本茂義、山辺信一、細矢治夫

J. Mol.Str. (THEOCHEM), 420-421    1-744 1997年12月

共著

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１９９６年発行の量子化学の非経験的分子軌道の波動関数を記載している論文、４００５件の文献を収集・編集・データ化し本論文に発表した。また本データを既存のデータベースに追加し、１９７８年よりの総件数は３６８５６となった。

Why Do Vanadium Atoms Form Multiple-decker Sandwich Clusters with Benzene Molecules Efficiently?

安池智一、中嶋敦、藪下聡、茅幸二

J. Phys. Chem.  （ A101 ） 5360-5367 1997年09月

共著

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ベンゼンと遷移金属とからなるサンドイッチ錯体は、遷移金属がVの場合が最も生成しやすく、Crの場合が生成しにくいことがわかった。この原因を明らかにするため、理論的に原子価殻の完全CI計算を行なった。その結果反応系の全スピン保存性が重要であることと、錯体が低スピン錯体であることが、錯体の形成における遷移金属の特異性の原因であることがわかった。

Formation of Vanadium-arene Complex Anions and Their Photoelectron Spectroscopy

十代健、平野正晃、川俣大志、藪下聡、中嶋敦、茅幸二

Chem. Phys. Lett.  （ 270 ） 23-30 1997年05月

共著

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バナジウム原子１つとベンゼン、フッ化ベンゼン、トルエンなどの２分子からなるサンドイッチ錯体は原子価殻に１７電子を持ち、負イオンになることにより１８電子になり安定化されると予想される。しかし光電子スペクトルを用いた実験でも、構造最適化を行った理論計算でも、ベンゼンのサンドイッチ錯体の電子親和力は負であることが分かった。またフッ化ベンゼンの場合は正となった。

Quantum Chemistry Literature Data Base, Supplement 15, Bibliography of Ab Initio Calculations for 1995

松下叔夫、長嶋雲兵、小原繁、鷹野景子、青柳睦、本多一彦、橋本健朗、古賀伸明、松澤秀則、藪下聡、山本茂義、山辺信一、細矢治夫

J. Mol.Str. (THEOCHEM), 386-387    1-638 1996年12月

共著

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１９９５年発行の量子化学の非経験的分子軌道の波動関数を記載している論文、３５０６件の文献を収集・編集・データ化し本論文に発表した。また本データを既存のデータベースに追加し、１９７８年よりの総件数は３２８５１となった。

Full Nine-dimensional Ab initio Potential Energy Surfaces and Trajectory Studies of A-band Photodissociation Dynamics : CH3I* → CH3 + I, CH3 + I*, and CD3I* → CD3 + I, CD3 + I*

天辰禎晃、藪下聡、 諸熊奎治

J. Chem. Phys.  （ 104 ） 9783-9794 1996年06月

共著

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ヨウ化メチルのAバンドにおける光分解反応のポテンシャル面を、大規模スピン軌道CI法を用いて、全ての原子核の自由度を含む９次元について作成した。遷移モーメントもFranck-Condon領域で計算した。生成物のメチルラジカルの回転振動励起や分岐比に対する同位体効果の機構を明らかにした。この結果、いくつかの実験グループにより得られた結果を良く説明することが出来た。

Quantum Chemistry Literature Data Base, Supplement 14, Bibliography of Ab Initio Calculations for 1994

小原繁、長嶋雲兵、松下叔夫、鷹野景子、本多一彦、古賀伸明、松澤秀則、藪下聡、山本茂義、山辺信一、細矢治夫

J. Mol.Str. (THEOCHEM)  （ 359 ） 1-422 1995年12月

共著

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１９９４年発行の量子化学の非経験的分子軌道の波動関数を記載している論文、３３００件の文献を収集・編集・データ化し本論文に発表した。また本データを既存のデータベースに追加し、１９７８年よりの総件数は２９３４５となった。

Quantum Chemistry Literature Data Base, Supplement 13, Bibliography of Ab Initio Calculations for 1993

細矢治夫、山辺信一、長嶋雲兵、富樫雅文、松下叔夫、古賀伸明、波田雅彦、松澤秀則、藪下聡

J. Mol.Str. (THEOCHEM),  （ 316 ） 1-392 1994年12月

共著

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１９９３年発行の量子化学の非経験的分子軌道の波動関数を記載している論文、２８０５件の文献を収集・編集・データ化し本論文に発表した。また本データを既存のデータベースに追加し、１９７８年よりの総件数は２６０４５となった。

Ab Initio Potential Energy Surfaces and Trajectory Studies of A-band Photodissociation Dynamics: ICN* → I + CN and I* + CN

天辰禎晃、藪下聡、 諸熊奎治

J. Chem. Phys.  （ 100 ） 4894-4909 1994年04月

共著

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ICNのAバンドにおける光分解反応の詳細を調べるため、ポテンシャル面をスピン軌道CI法で計算し、それを元に古典的軌跡計算を行なった。光分解に関与しているポテンシャル面は、Franck-Condon領域で全て分子の変角に対して不安定で、過去の推定とは大きく異なることが分かった。I-チャネルとI*-チャネルの分岐比、生成物であるCNラジカルの振動回転励起の程度など、それまでの実験値を良く説明することが出来た。

Ralativistic Effect on the Multiplet Terms of Rare Earth Ions

伊藤伸一、斎藤理一郎、木村忠正、藪下聡

J. Phys. Soc. Jpn,  （ 63 ） 807-813 1994年02月

共著

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三価の希土類イオンの多重項分裂様式を、相対論を取り入れ、スピン軌道相互作用を含む配置間相互作用法を用いて理論的に計算した。Dirac-SlaterのXα法による電荷分布をもとに一電子スピン軌道相互作用項に用いる有効核電荷を決定した。相対論による軌道のサイズの変化は、スピン軌道相互作用に２００cm-1程度の変化を与えることがわかった。また分裂エネルギーについては実験値と良い一致を得た。