Papers - Funakoshi, Takeru

部分消退を認めたMerkel細胞癌の1例　本邦報告例の集積および検討

福田桂太郎, 定平知江子, 舩越建, 高江雄二郎, 谷川瑛子, 石河晃, 深澤奈都子 and 出来尾格

臨床皮膚科 ((株)医学書院)  63 ( 11 ) 857 - 861 2009

ISSN  0021-4973

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86歳,男性.2007年9月より左頬部に紅色小結節が出現し,徐々に増大した.近医での皮膚生検にて,Merkel細胞癌を疑われたため,当科を紹介された.初診時,左頬部に28×24mmの弾性硬の常色結節があり,その中央に径11mmの紅色小結節を認めた.病理組織像では,真皮浅層から皮下組織にかけてN/C比の高い小円形細胞がシート状に増殖していた.腫瘍細胞はサイトケラチン20陽性で,電顕にて細胞質に有芯顆粒を認め,Merkel細胞癌と診断した.中央の小結節は生検2週後より縮小し,3週後の腫瘍切除時には消退していた.Merkel細胞癌の本邦報告例474例を検討したところ,部分消退および完全消退した症例は31例(6.5%)で,1例を除き,顔面の病変であった.なかでも頬部の病変では消退傾向を示す比率(148例中22例,14.9%)がほかの部位と比較して有意に高く(p<0.05),消退しやすいことが示唆された.(著者抄録)

リンパ節にサルコイド反応がみられた全身性形質細胞増多症の1例

細川僚子, 舩越建, 齋藤昌孝, 海老原全, 塚田唯子, 横山健次, 岡本真一郎 and 石河晃

臨床皮膚科 ((株)医学書院)  63 ( 6 ) 385 - 388 2009

ISSN  0021-4973

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43歳,男性.10年前より体幹部に自覚症状を伴わない皮疹を認めていた.初診時,体幹部に多発散在する爪甲大までの浸潤を触れる紅褐色斑に加えて,腋窩・鼠径リンパ節腫脹がみられた.血液検査ではCRPの高値,ポリクローナルなIgGの増加,IL-6高値を呈し,M蛋白,B-J蛋白は認めなかった.皮膚およびリンパ節に組織学的に形質細胞の密な浸潤がみられたことから,全身性形質細胞増多症と診断した.さらにリンパ節には,非乾酪性肉芽腫が認められ,ぶどう膜炎の既往歴があったことから,サルコイドーシスの合併が疑われた.しかし,他臓器症状がなく,組織学的にも非乾酪性肉芽腫が散在性で数が少なく,周囲リンパ組織との境界が明瞭でないことから,全身性形質細胞増多症に対するサルコイド反応と考えた.(著者抄録)

Weekly PET(cisplatin-epirpicin-paclitaxel)療法が奏功した進行期乳房外パジェット癌の1例

舩越建, 高江雄二郎, 田村梨沙, 藤尾由美, 若林亜希子 and 谷川瑛子

Skin cancer 24 ( 1 ) 99 - 103 2009

総合感冒薬により生じたと思われるStevens-Johnson症候群の1例

舩越建, 田村舞, 諏訪部寿子, 五味博子, 栗林典代 and 川久保洋

臨床皮膚科 ((株)医学書院)  62 ( 11 ) 797 - 800 2008

ISSN  0021-4973

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25歳,男性.感冒様症状に対し,パブロンゴールドの内服後,発熱と水痘様の発疹を生じた.その後,急速に水疱が増大し,粘膜病変を生じた.臨床的にStevens-Johnson症候群と診断した.肺炎を合併していたが,抗生剤とステロイドにより軽快した.被疑薬に対し,drug-induced lymphocyte stimulation test(DLST)を複数回施行し,結果からパブロンゴールドを被疑薬と考えた.有効成分についてさらにDLSTを行い,塩化リゾチームが陽性であった.(著者抄録)

後頭部に生じた結節

吉田理恵, 石河晃, 吉田和恵, 舩越建, 高江雄二郎 and 天谷雅行

日本皮膚病理組織学会会誌 (日本皮膚病理組織学会)  24 ( 1 ) 6 - 9 2008

ISSN  0914-3807

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65歳男。4年前に後頭部の結節に対し切除術を受け、基底細胞癌の組織診断で、断端陽性であったが経過観察となっていた。3ヵ月前より同部位に再発を認め当科紹介となった。結節は16×14mmのドーム状に隆起する多房性の淡紅色で、辺縁の一部が黒色調を呈していた。腫瘍の一部より皮膚生検を施行し、病理組織所見は表皮と連続してbasaloid cellから成る腫瘍胞巣を認め、胞巣内には角質嚢腫が散在していた。基底細胞癌の再発を疑い、局所麻酔下に腫瘍の辺縁より5mm離して摘出術を施行した。病理組織所見と免疫組織化学検査所見より、鑑別としてtrichofolliculoma、inverted follicular keratosis、trichoblastoma、pan-folliculomaを考えた。本例は、全体の構築面ではtrichofolliculoma、inverted follicular keratotisに類似している。腫瘍の本体は未熟なgerminative cellが増殖している点でtrichoblastomaに近いと思われるが、通常みられないような成熟毛包に近い構造や、matrical cellを認めることから、pan-folliculomaと診断した。術後10ヵ月経過し再発はない。

メルケル細胞癌の1例

舩越建, 佐藤友隆, 細川僚子, 齋藤昌孝, 大山学, 石河晃 and 緒方寿夫

日本皮膚病理組織学会会誌 (日本皮膚病理組織学会)  23 ( 2 ) 18 - 21 2008

ISSN  0914-3807

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56歳女。右下腿後面に3×3×1cmの、紅色で一部黒色調の腫瘍を認めた。前医で行われた生検所見より悪性腫瘍が疑われ、腫瘍の辺縁より2cm離して拡大切除した。表皮は一部で欠損し、真皮内は腫瘍細胞の密な浸潤により置換されており、腫瘍細胞は小型で濃染する核を有し、所々に核分裂像も示した。他部位では線維性細胞に混じって異型細胞の増殖する部分もみられた。免疫組織化学を行うも確定診断に至らず、CD56陽性に着目し電顕にて詳細な検討を行った。電顕所見で腫瘍細胞は密にシート状に増殖しており、個々の細胞は小型で、異型を伴う円形から卵円形の大型の核小体を有する核を有し、分裂像も認めた。一部を拡大すると、腫瘍細胞間にデスモソームが認められた。他部位には深いくびれのある核を有する細胞がみられ、ケラチンや中間系フィラメントは認めなかった。拡大すると100nmほどの顆粒がみられ、中央は高電子密度で周囲の膜との間にhaloを有しており、dense-cored granuleと同定した。特徴的な細胞突起もみられた。以上からメルケル細胞癌と診断し、術後局所に60Gyの放射線治療を行い、術後6ヵ月経過した現在、再発や転移は認めない。

再発性多軟骨炎の1例

舩越建, 木村育子, 小林昌和 and 海老原全

皮膚科の臨床 (金原出版(株))  50 ( 8 ) 1040 - 1041 2008

ISSN  0018-1404

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26歳女性。患者は眼球結膜の充血、右耳の腫脹、疼痛、発赤と右側頭部から後頭部にかけて痛みを伴い近医を受診、プレドニゾロン(PSL)20mgの処方で改善したが、その後、1週間おきに再燃を繰り返し、著者らの施設へ受診となった。所見では両耳介に疼痛を伴う腫脹、発赤、熱感、鼻根部右側にも疼痛を伴う腫脹と発赤が認められ、全身倦怠感、発熱、頭痛を認めた。左耳介からの生検では脂肪織内の出血、軟骨前面で軟骨細胞周囲が淡紅色調に染まり、軟骨周囲に軽度のリンパ球様細胞の浸潤が認められた。以上より、本症例は再発性多軟骨炎の診断で非ステロイド系抗炎症剤、DDSによる治療を各々1週間行ったが再燃し、PSL30mgを開始したが減量中にも再燃を繰り返した。現在はPSL5mg隔日内服で症状は安定し、経過は順調である。

片側の上眼瞼浮腫より診断に至った甲状腺機能亢進症の1例

舩越 建, 田村 舞, 諏訪部 寿子, 五味 博子, 川久保 洋, 渡辺 彰浩

皮膚科の臨床 (金原出版(株))  49 ( 1 ) 104 - 105 2007.01

ISSN  0018-1404

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41歳男。3ヵ月前より右上眼瞼浮腫が生じ、近医で加療されたが改善せず紹介受診した。右上眼瞼全体に淡い紅斑を伴う浮腫を認め、検査ではγ-GTP、TG、fT3、fT4の高値、TSHの低値を認めた。超音波では右上眼瞼に腫瘤は認めず、甲状腺の腫大や腫瘤も認めなかったが、右葉の血流増加を認めた。追加検査で、TSH刺激性レセプター抗体と抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体の高値を認め、Basedow病と診断した。改めて診察したところ、手掌の湿潤及び安静時脈拍の増加を認めた。現在、チアマゾール内服で加療中である。

片側の上眼瞼浮腫より診断に導いた甲状腺機能亢進症の1例

舩越建, 田村舞, 諏訪部寿子, 川久保洋 and 渡辺彰浩

皮膚科の臨床 49 ( 1 ) 104 - 105 2007

躯幹を中心に間擦部にも紫斑を呈したパルボウイルスB19感染症の1例

田村舞, 舩越建, 植田晃史, 諏訪部寿子, 五味博子, 川久保洋 and 大嶋寛子

臨床皮膚科 ((株)医学書院)  61 ( 13 ) 1061 - 1063 2007

ISSN  0021-4973

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7歳,女児.初診の4日前に頸部,両腋窩部,側腹部,両下肢に軽度の掻痒感を伴う紅斑と紫斑が出現した.近医で抗アレルギー薬およびステロイド外用薬にて加療されたが,その3日後に39℃台の発熱を認めたため,来院した.大腿後面の紫斑性丘疹の病理組織学的所見では,真皮血管周囲性のリンパ球を主体とする細胞浸潤と赤血球の血管外漏出,血管内皮細胞の膨化が認められた.蛍光抗体直接法では,免疫グロブリンの沈着はなく,C3は一部の血管壁に沈着していた.白血球および血小板が減少しており,抗ヒトパルボウイルスB19IgM抗体は,皮疹出現後5日の時点では陰性であったが,9日目には高値を示した.四肢間擦部の紫斑を呈したときもHPV B19感染症を考慮する必要があると考えた.(著者抄録)

妊娠中に発症した再発性多軟骨炎

舩越建, 佐藤友隆, 齋藤昌孝, 海老原全, 小山哲史, 桑名正隆 and 石河晃

皮膚病診療 29 ( 8 ) 951 - 954 2007

原発切除約1年半後に鼠径リンパ節転移を認めた病期IAの右踵部悪性黒色腫の1例

舩越 建, 佐藤 友隆, 田村 舞, 諏訪部 寿子, 五味 博子, 川久保 洋, 今井 龍介

臨床皮膚科 ((株)医学書院)  60 ( 12 ) 1137 - 1140 2006.11

ISSN  0021-4973

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60歳女性。患者は2年前より生じた右踵部の色素斑が徐々に拡大したため、著者らの施設へ受診となった。所見では右踵の内側寄りに11×6mmの不整形な黒褐色斑が認められ、臨床的に悪性黒色腫と診断された。腫瘍切除術および全層植皮術を施行した結果、病理組織学的に病期IAであった。センチネルリンパ節生検や後療法は行わず経過観察としたところ、約1年半後に右鼠径リンパ節転移が確認された。そのため右浅鼠径リンパ節郭清術を施行後、DAV-feron療法を6クール行った。半年経過現在、再発・転移はみられていない。

【くびの皮膚病　炎症性】臨床例　全身性アミロイドーシス

舩越 建, 森本 亜玲, 佐藤 友隆, 五味 博子, 松尾 聿朗, 川久保 洋, 山田 恵子, 桑田 昇治, 石田 康生

皮膚病診療 ((株)協和企画)  28 ( 3 ) 317 - 320 2006.03

ISSN  0387-7531

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78歳女.2001年11月頃より頸部に限局した臨床的に多発するびらんで発症し,緊満性水疱で約2年後の再初診時に巨舌,全身の浮腫を認めた.落葉状天疱瘡や水疱性類天疱瘡を疑ったが,びらん部の生検から病理組織学的に真皮浅層にアミロイドの沈着があり,血液,尿検査でλ型のM蛋白を検出したこと,血清アミロイドA蛋白が高値であったことなどからALアミロイドーシスと診断した.その後腰椎,肋骨の病的骨折と浮腫のため体動が著しく制限されるようになり,浮腫に対して利尿剤の投与を行った.また,巨舌による機械的刺激が原因で舌潰瘍が多発し,食欲不振,低栄養状態になった.9月25日に尿路感染症と浮腫に伴う血管内脱水から腎機能が急激に悪化し,12月7日に腎不全で死亡した.病理解剖ではアミロイドの沈着が皮膚および舌に多量に認められ,消化管,甲状腺,肺,腎,肝,副腎,卵巣,骨幹筋の血管壁にアミロイドが沈着しており,電顕でもアミロイドと確認した

救急隊員が知っておくべきエピペンの知識

舩越建

救急医療ジャーナル 14 ( 6 ) 16 - 19 2006

血清ニコチン酸値が正常であったがニコチン酸内服が著効したペラグラの1例

舩越建, 佐藤友隆, 天方將人, 長嶋慶佳 and 松尾聿朗

臨床皮膚科 ((株)医学書院)  60 ( 9 ) 799 - 801 2006

ISSN  0021-4973

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66歳男性.患者は食欲低下でアルコール摂取と総合ビタミン剤を内服していたが,下痢と顔面および両手足に皮疹が生じて受診となった.所見では,前額部,眉間,両手足に紫褐色の厚い麟屑を付着する紅斑を認め,下痢は水様で1日に10回前後であり,長谷川式簡易知能評価スケールは21点で痴呆は認めなかった.一方,左手背の角化局面の生検では,表皮は著明な角質増生を伴う肥厚を,真皮乳頭層に血管周囲性の炎症性細胞の浸潤を認めたが,基底層のメラニン沈着はなかった.ニコチン酸は正常であったが,ペラグラを疑ってニコチン酸内服を開始したところ,翌日に下痢は改善し,皮疹も2週間後には消退した.尚,退院後4ヵ月経過現在,食欲低下は認められていない

右下腿に限局して斑状紫斑と血疱を生じた皮膚アレルギー性血管炎の1例

舩越建, 佐藤友隆, 松尾聿朗 and 高雪恵

臨床皮膚科 ((株)医学書院)  60 ( 6 ) 426 - 428 2006

ISSN  0021-4973

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61歳女性.患者は悪寒,発熱後に右下腿の腫脹と疼痛を伴う紫斑が出現し近医を受診,安静を指示されたが,同部に血疱が生じて,今回,著者らの施設へ紹介受診となった.所見では,発症4日後で紫斑は薄くなっていたが,網状の紫斑と胡桃大までの緊満性の血疱を認め入院となった.紫斑を伴う血疱からの生検では,表皮下水疱の形成と同部に好中球,リンパ球主体の細胞浸潤を認め,紫斑部の真皮中層の小動脈は壁のフィブリノイド変性,壊死を呈し,周囲には赤血球の漏出,好中球主体の細胞浸潤と核破片が認められた.白血球破砕性血管炎の所見で,皮膚アレルギー性血管炎と診断し,安静と抗生剤内服で紫斑は消失したが,血疱の部位に白色の壊死組織が付着する深い潰瘍が生じた.皮疹の再燃はなく,潰瘍の治療のみとなって退院となり,現在は外来通院中である.尚,原因として,患者は関節リウマチの既往があり,2年前に右膝人工関節置換術を受けており,その術創部より近位に皮疹はないことから,この人工関節置換術の関与が原因と示唆された

原発切除約1年半後に鼠径リンパ節転移を認めた病期ⅠAの右踵部悪性黒色腫の1例

舩越建, 佐藤友隆, 田村舞, 諏訪部寿子, 五味博子, 川久保洋 and 今井龍介

臨床皮膚科 60 ( 12 ) 1137 - 1140 2006

臨床例 全身性アミロイドーシス

舩越建, 森本亜玲, 佐藤友隆, 五味博子, 松尾聿朗, 川久保洋, 山田恵子, 桑田昇治 and 石田康生

皮膚病診療 28 ( 3 ) 317 - 320 2006

【悪性腫瘍と皮膚】臨床例　paraneoplastic pemphigus

舩越 建, 安西 秀美, 谷川 瑛子, 天谷 雅行, 町井 理江子, 角田 和之, 杜 ぶん林, 佐々木 裕子

皮膚病診療 ((株)協和企画)  27 ( 7 ) 743 - 748 2005.07

ISSN  0387-7531

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61歳女.口内炎様症状の後,発熱,びらんが出現した.口唇全体から口唇縁を越えて血痂を付着する易出血性のびらんを認め,舌,頬粘膜,口蓋,鼻腔,外陰部にもびらんが形成されていた.偽膜性角結膜炎,角膜潰瘍,喉頭蓋・声門までの浮腫とびらんも認めた.体幹,上肢には小水疱を混じる小豆大までの小びらんが多発しており,手掌には小豆大の多形滲出性紅斑様皮疹と爪囲炎を認めた.生検病理所見で,水疱部では基底膜直上における棘融解像を,水疱周辺部では基底層の空胞変性を認めた.また,表皮細胞壊死と表皮内へのリンパ球浸潤を認めた.免疫化学的所見と併せparaneoplastic pemphigus(PNP)と診断し,全身精査で後腹膜腫瘍を認め,diffuse large B-cell lymphoma(DLBL)が判明した.PNPに対しステロイドパルス療法,血漿交換療法などを行ったが,口腔粘膜病変,角結膜びらんは遷延化した.DLBLにはCHOP-G療法を行い,腫瘍縮小が得られたが,MRSA肺炎を併発し,発症8ヵ月後に死亡した

知っておきたい皮膚疾患　石灰化上皮腫

舩越建 and 田中勝

医薬の門 45 ( 5 ) 374 - 375 2005