論文 - 伊藤　正時

Simulation of the Electric Double Layers on Pt(111)

新谷義隆、伊藤正時

Surf. Sci.    386 1997年05月

共著

　概要を見る

超高真空中でPt(111)表面に水とSO3分子を導入し、温度を制御することにより、実際の硫酸水溶液中で観測される電気二重層構造を再現することができた。温度を制御することにより、卑電位側と貴電位側の二重層構造を再現できる。(４頁）

Current oscillations during oxidation of formic acid on Pt(100) as studied by in-situ time-resolved infrared reflection absorption spectroscopy

本田　康、宋　文奉、伊藤正時

Chem. Phys. Lett.    273 1997年03月

共著

　概要を見る

Pt(100)表面でギ酸が酸化する場合、振動現象が現われることがしられている。このプロセスについて実際に反応が生じているときの吸着分子の時間分解赤外分光測定に成功した。振動する理由は水分子の吸着（分解)によるためであることがわかった。(６頁）

Infrared spectroscopic study of electric double layers on Pt(111) under electrode reactions in a sulfuric acid solution

新谷義隆、広田幸治、小笠原寛人、伊藤正時

J. Electroanal. Chem.    409 1996年11月

共著

　概要を見る

0.5M H2SO4 水溶液中Pt(111)表面に構築される電気二重層の構造を種々の方法で再検討した。水分子と電解質分子との間で形成される水素結合が構造に重要な因子となっていることが判明した。(６頁）

Carbon monoxide oxidation on a Pt(111) electrode studied by in-situ IRAS and STM: coadsorption of CO with water on Pt(111)

由見浩一郎、宋　文奉、伊藤正時

Surf. Sci.    368 1996年10月

共著

　概要を見る

いてSTMおよびIRASにより論じた。飽和吸着COのうえに水分子が吸着できる電位としない電位が存在する。このことが、COの酸化反応に大きく影響する。(７頁）

Coordination number and molecular orientation of hydronium cation/bisulfate anion adlayers on Pt(111)

新谷義隆、伊藤正時

Surf. Sci.    368 1996年10月

共著

　概要を見る

電極表面で形成されている電気二重層構造を超高真空下で再現する装置を制作した。水分子と硫酸イオン分子が共吸着している時に、HSO4イオン分子一個あたり何分子の水が配位しているかについて、硫酸イオン分子の被覆率にたいして求めた。さらに、H3O+オキソニウム分子の表面での配向についても調べた。(６頁）

STM observations of bridge-bonded CO on Pt(111) and asymmetric on-top CO on Pt(100)

宋　文奉、由見浩一郎、伊藤正時

Chem. Physics. Lett.    263 1996年09月

共著

　概要を見る

Pt(111)およびPt(100)表面に吸着した一酸化炭素をトンネル顕微鏡により観測した。Pt(111)ではオンートップCOの像が大きく、ブリッジCOによる像は小さい。これらは吸着COのまわりのポテンシアル面を反映している。Pt(100)では、どのサイトにも帰属できない非対称オンートップCO種が観測された。また、試料温度と表面再構成の様子も確認できた。(６頁）

Interconversion of a bisulfate anion into a sulfuric acid molecule on a Pt(111) electrode in a 0.5 M H2SO4 solution

新谷義隆、伊藤正時

Chem. Physics. Lett. 256    256 1996年07月

共著

　概要を見る

Pt(111)電極表面に吸着したHSO4イオンはさらに高電位側で中性のH2SO4硫酸分子に変換する。（プロトントランスファーが起こる。）この現象は電極電位にたいして可逆的におこることが確認された。(７頁）

In-situ infrared spectroscopy of water and electrolytes adsorbed on a Pt(111) electrode surface in acid solution: Structural changes of adsorbed water molecules upon an electrode potential

広田幸治、宋　文奉、伊藤正時

Chem. Physics. Lett.    250 1996年06月

共著

　概要を見る

Pt(111)電極表面で水素原子、水分子、硫酸イオン分子がどのように吸着しているかについて報告している。水素発生電位近傍では全表面が水素原子で覆われており、二重層電位領域では水分子が吸着しはじめる。その結果、オキソニウムイオンも共吸着する。ゼロ電荷電位付近から、硫酸イオンの吸着が始まり、オキソニウムイオンと共吸着している。電解質イオンとして過塩素酸、フッ酸を用いた場合についてもほぼ同様な水分子のスペクトルがえられた。(７頁）

Etching processing of Si(111) and Si(100) surfaces in an ammonium fluoride solution investigated by in situ ATR-IR

中村雅紀、宋　文奉、伊藤正時

Electrochimica Acta 41 1996年06月

共著

　概要を見る

Si(111)およびSi(100)表面のエッチングプロセスを全反射赤外分光により観測した。水素で終端した試料でSi-H伸縮振動を観測したのち、NH4F溶液中電位印加の下でSi-H吸収の時間変化を測定した。Si(100)表面ではピラミッド形の(111)ファセットが形成されながらエッチングが進行する。(６頁）

Upd mechanisms of copper and thallium on aPt(111) electrode studied by in-situ IRAS and EC-STM

尾田一郎、新谷義隆、松本弘樹、伊藤正時

J. Electroanal. Chem.    409 1996年04月

共著

　概要を見る

Pt(111)電極表面に電析したCuおよびTlの構造と性質を検討して他のUPD金属の結果と比較している。基板金属、電解質アニオン、UPD金属の３つの要因が構造と性質を決定していることをつきとめた。(７頁）

Electro-oxidation on Pt(111) in acid solutions:effects of electrolyte anions during elecrocatalytic reactions

小笠原寛人、伊藤正時

Chem. Physics. Lett.    245 1995年10月

共著

　概要を見る

Pt(111)電極表面上でメタノールが一酸化炭素に酸化されるとき、表面に吸着している電解質アニオンのPt(111)への吸着が反応に大きな影響を与えることを、LEED, IRASにより実証した。硫酸イオンでは、反応中間体としてCOとHSO4イオンの共吸着構造、√7x√7, を観測することができた。(７頁）

In situ and ex situ IRAS, LEED and EC-STM studies of underpotentially deposited copper on a Pt(111) electrode in sulfuric acid solution: coadsorption of sulfate ion with copper

新谷義隆、松本弘樹、小笠原寛人、伊藤正時

Surf. Sci.    335 1995年07月

共著

　概要を見る

Pt(111)電極表面におけるCu原子の電析プロセスを赤外分光、トンネル顕微鏡、低速電子回折により研究した。高電位側では硫酸イオンが√3x√7構造で吸着しているが、電析電位になると、水和した銅イオンと入れ替わる形で銅原子が表面に吸着する。吸着した銅表面はかんぜんには放電しておらず、＋１価としてPt(111)面をコートしているが、その上に硫酸イオンが、√3x√3, √3x√7の２種のドメインを形成して存在している。この現象は電位変化にたいして可逆的に変化することも確認された。(９頁）

Structures of copper and halides on Pt(111), Pt(100) and Au(111) electrode surfaces studied by in-sity scsnning tunneling microscopy

松本弘樹、犬飼潤治、伊藤正時

J. Electroanal. Chem.    379 1994年10月

共著

　概要を見る

走査トンネル顕微鏡を用いて、Pt(111), Pt(100), Au(111)電極表面に吸着したハロゲン原子（Cl, Br, I )およびハロゲン原子と共吸着した銅原子の吸着構造を観測した。Pt表面では、Cl, Br, Iがそれぞれ5x5, 4x4, 3x3の吸着構造を、Au表面ではCuX(X=Cl, Br, I)のトランケーション面が観測された。(９頁）

Ex-situ IRAS and LEED studies of underpotentially deposited copper on a Pt(111) electrode in a sulfuric solutions

小笠原寛人、伊藤正時

Surf. Sci. 311    311 1994年07月

共著

　概要を見る

硫酸水溶液中にあるPt(111)電極表面上の電気二重層構造を解析するために超高真空ー電気化学複合装置を制作した。この装置は清浄金属単結晶表面を作成して電気化学側のチャンバーにトランスファーすることにより電位電流測定が可能である。また、その後に再び超高真空分析装置に試料を戻して、表面分析することも可能である。この装置をもちいて、Pt(111)電極上の銅原子の電析プロセスを明らかにした。銅原子が吸着硫酸イオンと入れ替わる形で析出する。(６頁）

Hydrogen adsorption on Pt(100), Pt(110) , Pt(111) and Pt(11 1 1) electode surfaces studied by in-situ infrared reflection absorption spectroscopy

小笠原寛人、伊藤正時

Chem. Physics. Lett.    221 1994年06月

共著

　概要を見る

卑電位では、水素原子が白金電極に直接結合することを赤外分光法により検出した。Pt(100)、Pt(111)面で各々最大、最小の吸収強度を示した。また、Pt(11 1 1)やPt(110)のようなステップ面についても白金ー水素の振動を観測することができた。これらの吸収バンドはいずれも水素発生電位近傍で現われるのが特徴である。(６頁）

Vibrational spectroscopic studies of the structure of species derived from the chemisorption of bisulfate anion on a Pt(111) single-crystal electrode

猿渡雄一郎、末岡孝章、新谷義隆、伊藤正時、長村吉洋

Spectrochimica Acta 50A 1994年04月

共著

　概要を見る

硫酸水素イオンおよびリチウムないしナトリウムに配位した硫酸水素イオンの最安定構造および基準振動数をab-initio分子軌道法により計算した。SーO対称伸縮振動は配位により顕著に低波数シフトし、実際の電極表面に吸着した硫酸水素イオンの挙動を合理的に説明することができた。(７頁）

Anion adsorption on a clean or a copper modified Pt(111) and Rh(111) electrode surfaces studied by in-situ infrared reflection absorption spectroscopy

新谷義隆、伊藤正時

J. Electroanal. Chem.372 1994年03月

共著

　概要を見る

Pt(111), Rh(111)電極表面に過塩素酸イオンが特異吸着することを初めて見い出した。赤外分光による結果、硫酸イオン、過塩素酸イオンのいずれも電極電位の可逆的な変化に追随して吸着、脱離を行う。このことは、銅修飾表面でも同様であった。(5頁）　

Unenhanced Surface Raman Spectra of Self-Assembled Molecules adsorbed on a Au（111） surface

末岡孝章，犬飼潤治，伊藤正時

Vibration at Surface 1993年06月

共著

Electrodeposition processes of palladium and thodium monolayers on Pt（111） and Pt（100） electrodes studied by IR reflection absorption spectroscopy

犬飼潤治，伊藤正時

J.Electroanal.Chem Vol.358   307-315 1993年05月

共著

　概要を見る

Ｐｔ（111）、Ｐｔ（100）表面にＰｄやＲｈ原子が単層以外で電析する過程をＣＯ分子の赤外吸収をモニターすることで解析することができた。Ｐｄ（100）、Ｐｄ（111）やＲｈ（111），Ｒｈ（100）表面での結果を参照すると、ＰｄやＲｈ原子は白金表面の電析の初期段階から島状に成長していることが判明した。

Compression structures of carbon monoxide on a Pt（111） electrode surface studied by in situ scanning tunneling microscopy

尾田一郎，犬飼潤治，伊藤正時

Chemical Physics Letters 1993年02月

共著

　概要を見る

0.5Ｎ硫酸水溶液中でＰｔ（111）表面に吸着したＣＯ分子のＳＴＭ像の測定に成功した。飽和被覆率では√19×√19，（3×1）構造，低被覆率では（√3×√3）Ｒ30°構造を観測した。この他にも超周期的構造を示すいくつかの像が見られ、電極電位の変化と共に像も変化する。